実務ガイド / 2026.08.16
freeeとマネーフォワードを比較する前に|一人建築士事務所の会計ソフト選定チェックリスト
「freee マネーフォワード 比較」で検索する一人建築士事務所の多くは、実はどちらが優れているかを知りたいのではなく、自分の事務所にはどちらが合うのかを判断したいのだと思います。結論から言うと、両者はどちらも確定申告まで対応できる定番の会計ソフトで、優劣は事務所の運用次第で変わります。この記事では、機能の断片的な比較ではなく、独立建築士さんが自分で選べるようになるための「判断軸」と、見積〜入金〜会計連携という前工程での注意点を整理します。
この記事の対象読者
3〜15案件を一人で回す独立系・小規模の建築士事務所(一級/二級/木造建築士、建築設備士)で、これから会計ソフトを導入する、あるいは乗り換えを検討している方を想定しています。設計に集中したいのにバックオフィスに時間を奪われている、エクセル管理が限界に近い、という状況の方に向けた内容です。
なぜ「freee か マネーフォワードか」で迷うのか
両サービスとも、確定申告・請求書・インボイス制度への対応をうたう総合的な会計ソフトです。機能表を並べても項目が似ているため、比較記事を何本読んでも決め手が見つからない、というのが迷いの正体になりがちです。原因は、比較の基準を「機能の多さ」に置いてしまうことにあります。一人事務所にとって重要なのは機能数ではなく、自分の業務フローにどれだけ素直に乗るかです。
比較する前に決めておく判断軸
他社サービスの料金・機能は改定されることがあります。個別の金額や対応可否は必ず各社公式サイトで最新情報をご確認いただく前提で、まず自分の事務所側の条件を洗い出すと選定が速くなります。
- 確定申告の方式:青色申告(複式簿記)を自分で完結させたいか、税理士に依頼するか。税理士がいる場合は、その先生が普段使っているソフトに合わせるのが最も摩擦が少ないことが多いです。
- インボイス制度・電子帳簿保存法への対応:適格請求書の発行・保存、電子取引データの保存要件に自分の運用が合うか。要件は事業者の登録状況で変わるため、条件を添えて確認します。
- 外注費と源泉徴収の扱い:職人・パートナーへ外注する設計事務所では、外注費の計上や源泉徴収の記帳が発生するかを確認しておく必要があります。
- 既存データの移行:これまでエクセルや別ソフトで付けていた帳簿をどう引き継ぐか。
- 銀行・決済との連携範囲:使っている口座やカードの明細を取り込めるか。
- 料金体系:プランごとの月額・年額は各社公式でご確認ください。
この軸を先に埋めてから両社の公式ページを見ると、「機能があるか」ではなく「自分の条件を満たすか」で判断でき、比較が一気に楽になります。
建築士事務所ならではの実務上の注意点
会計ソフト単体の比較では見落とされがちですが、独立建築士さんの経理には設計業ならではの論点があります。
- 分割請求:設計料は着手金・中間金・竣工金と分けて請求することが多く、入金のタイミングと会計計上をどう合わせるかが実務の負担になります。
- 外注費・源泉徴収:個人の職人・パートナーへの支払いで源泉徴収が必要になる場合があり、区分ごとの記帳ルールを事前に決めておくと申告時に慌てません。
- 工事監理記録との整合:建築士法にもとづく工事監理記録や写真の保存は会計とは別の義務ですが、案件単位で情報が散らばると経理側の突合も手間になります。
選定チェックリスト(導入前)
- 税理士に依頼するか、指定ソフトはあるか
- 青色申告特別控除を受ける前提か
- インボイス登録事業者か、今後登録予定か
- 外注費・源泉徴収の記帳が発生するか
- 取り込みたい銀行口座・カード・決済手段は何か
- 既存の帳簿・請求データをどこから移行するか
- 月々のコストとして許容できる金額はいくらか(各社公式で確認)
それぞれが向いているケース
両社とも一人事務所で問題なく使えるのが前提です。そのうえで一般的な傾向として、操作をできるだけ自動化して自分で申告まで終わらせたい方、顧問税理士のワークフローに合わせたい方など、事務所ごとの優先順位で相性が分かれます。どちらの具体的な料金・機能・対応範囲も改定され得るため、上のチェックリストを持って各社の公式ページで突き合わせるのが、遠回りに見えて一番確実です。
会計ソフトの「前段」でつまずいていないか
ここで一度立ち止まってほしいのは、迷いの原因が会計ソフトそのものではなく、見積・請求・入金の管理が分散していることにあるケースが少なくない点です。見積書、施主とのやり取り、請求、入金確認がLINEやメールやエクセルに散らばっていると、どの会計ソフトを選んでも月末の集計は重いままになります。
私たちが開発している tategumi は、一人(独立)建築士事務所のための業務OSです。見積→施主承認→請求→入金→会計ソフト連携までを一つのループでつなぎ、施主・職人とのやり取りはLINEで完結(アプリのインストール不要)、請求書はカード・PayPay・銀行振込で即日入金に対応します。月末には弥生・freeeへCSVエクスポートできるため、freeeで確定申告する事務所であれば、tategumiで整えた入金・原価データをそのまま会計側に渡す運用がつくれます。適格請求書(インボイス)への自動対応と電子帳簿保存法準拠も設計に含めています。
なお、tategumiで現在確認できている会計連携は弥生・freeeのCSV形式です。マネーフォワードとの連携可否は本記事時点で確定情報がないため、最新の対応状況は公式サイトまたは提供会社にお問い合わせのうえご判断ください。CSVによる受け渡しはAPIによる自動連携とは方式が異なる点もあわせてご確認ください。
一方で、すでに税理士とマネーフォワードで運用が固まっていて経理に不満がない事務所では、会計ソフトを変える必要はありません。その場合でも、tategumiは会計より手前の見積・請求・入金の整流に役立つ位置づけです。
よくある質問
freeeとマネーフォワード、乗り換えは簡単ですか?
移行の可否や手順は各社の仕様によります。過去データの引き継ぎ方法は必ず各社公式のヘルプでご確認ください。
tategumiは会計ソフトの代わりになりますか?
いいえ。tategumiは見積〜入金までを担う業務OSで、確定申告そのものは弥生・freee等の会計ソフト側で行う想定です。CSVで橋渡しする役割です。
料金を教えてください。
tategumiは月額¥7,980(先行ユーザーは¥4,980)、初期費用¥0、60日間無料でお試しいただけます。決済手数料はカード約3.6%/PayPay約1.6〜2%/銀行振込は無料です。現在は2026年後半ローンチ予定で、先行ユーザー(最初の100名)を募集しています。
まとめ
freeeとマネーフォワードの比較は、機能表ではなく自分の事務所の条件から入ると迷いが減ります。税理士の有無、インボイス・電帳法対応、外注費・源泉徴収、既存データの移行という軸を先に決め、具体的な料金・機能は各社公式で最新情報を確認するのが確実です。そして、月末の重さの原因が会計ソフト選び以前の「見積・請求・入金の分散」にあるなら、そこを整えるだけで会計連携はぐっと軽くなります。
見積から入金、freee・弥生へのCSV連携までを一人事務所向けに整えたい建築士さんは、tategumiがどこまで効率化できるか、60日間の無料お試しでお確かめください。運用に合うかどうかも含めてご相談を承ります。
※本記事は当社が独自に作成したものであり、掲載各社による提供・監修記事ではありません。製品名・サービス名は各社の商標または登録商標です。他社に関する記述は各社公開情報より作成(2026年5月時点)で、最新の料金・機能・対応状況は各社公式サイトでご確認ください。
関連ガイド
Tategumi は一人の建築士事務所のための業務OS。 LINE連携・請求書支払い・工事写真管理を一つのループでつなぎます。