実務ガイド / 2026.07.20
ANDPAD代替ツール比較
一人の建築士事務所向け
ANDPADは施工会社向けの施工管理ツールです。一人の設計事務所が本当に必要な機能 — 施主への設計料決済・LINE連携・インボイス自動対応 — を軸に、ツール選びの考え方を整理します。
01 ANDPADとは — 施工管理ツールとしての特性
ANDPADは、工務店・ゼネコン・リフォーム会社など施工を行う企業向けに開発された施工管理ツールです。職人スケジュールの調整、施工進捗の共有、検査記録の管理が中心機能であり、中規模以上の施工会社での採用実績が多くあります。
一人の設計事務所がANDPADを検討する場合、以下の点を事前に確認する必要があります。
対象ユーザーの規模感
ANDPADは職人・現場スタッフ・複数拠点を持つ施工会社を主な対象としており、1〜2名の設計事務所には機能が過剰になりやすい。
施主への決済連携
設計料をクレジットカードやPayPayで受け取る機能はANDPADの標準機能には含まれていない。施主への請求書発行・入金管理は別途対応が必要。
月額コスト
事業規模・ユーザー数によって異なるが、小規模事業者でも月数万円規模になるケースが多い。一人事務所の場合はコストパフォーマンスの検討が重要。
02 一人の設計事務所に必要な機能
住宅の設計・工事監理を3〜15案件並行で回す一人の建築士事務所が日常的に扱う業務は、施工会社とは異なります。以下の機能が実務上の核になります。
施主連携
- —施主への見積書・請求書の電子送付
- —施主がLINEで承認・支払いを完結できる仕組み
- —クレジットカード・PayPayによる設計料受け取り(当日入金)
コンプライアンス
- —インボイス制度(適格請求書)への自動対応
- —電子帳簿保存法に対応した書類アーカイブ
- —建築士法に基づく工事監理記録の管理
現場・記録
- —工事写真の自動収集・案件ごとの整理
- —タイムスタンプ付き工事監理写真の保存
- —現場写真からの監理報告書ドラフト自動生成
03 代替ツールを選ぶ3つの軸
ANDPADの代替を検討する際、一人の設計事務所にとって優先度が高い3つの軸で絞り込むと選択肢が整理しやすくなります。
- 軸 01
施主との決済連携
設計料をクレジットカード・PayPayで受け取れるかどうか。銀行振込のみの場合、入金確認・催促の工数が発生する。当日入金が可能かどうかもキャッシュフローに直結する。
- 軸 02
施主とのやり取り(LINE完結)
施主がアプリのインストールや会員登録なしにLINEで承認・支払い・写真送付を完結できるか。施主側の操作ハードルが高いツールは導入率が下がる。
- 軸 03
コンプライアンスの自動対応
インボイス制度の適格請求書と電子帳簿保存法に、初期設定のまま準拠できるか。手動で設定・運用する場合は知識とメンテナンスコストがかかる。詳細は、設計事務所のインボイス制度対応ガイドおよび 電子帳簿保存法 設計事務所ガイドを参照。
04 Tategumi — 一人の設計事務所に特化した業務OS
Tategumiは、一人で設計事務所を営む建築士のために設計した業務OSです。施主とのLINE連携から設計料の決済受け取り、工事監理記録、コンプライアンス対応まで、一人で回す事務所の業務ループを一つのツールでつなぎます。
施主とのLINE連携
施主はQRコードを読むだけで接続。アプリのインストールや会員登録は不要。メッセージ・写真は案件ごとに自動整理され、全文検索できる。
クレジットカード・PayPayによる設計料受け取り
施主はLINEからカードまたはPayPayで設計料を支払える。カード・PayPayは当日入金。銀行振込も選択可能(手数料無料)。
コンプライアンス自動対応
インボイス制度の適格請求書を自動で発行。電子帳簿保存法に対応した改ざん防止アーカイブ。建築士法に基づく工事監理記録を標準搭載。初期設定のまま準拠。
月額7,980円 / 初期費用・最低契約期間なし
一人事務所のコスト感に合わせた料金体系。解約はいつでも可能。2026年後半ローンチ予定で、現在は先行ユーザー登録を受付中。
よくある質問
QANDPADは設計事務所でも使えますか?
技術的には使用できますが、ANDPADは施工会社・工務店向けの施工管理ツールとして設計されており、設計事務所特有の業務に対応が薄い面があります。具体的には、施主への設計料請求書発行・クレジットカードやPayPayでの決済受け取り・インボイス制度への自動準拠といった機能は、ANDPADの主要機能セットに含まれていません。現場写真管理や施工進捗共有を中心に使うならば有力ですが、設計事務所の経営全体をカバーするには別途ツールの組み合わせが必要になります。
Q一人の設計事務所がANDPAD代替を選ぶときの判断基準は何ですか?
3つの軸で絞り込むことをおすすめします。第一に「施主との決済連携」— 設計料をクレジットカードやPayPayで受け取れるか。第二に「施主とのやり取り」— 施主がアプリをインストールせずにLINEで完結できるか。第三に「コンプライアンス自動対応」— インボイス制度の適格請求書と電子帳簿保存法に初期設定のまま対応できるか。これらを満たすか否かで、一人事務所の業務負担は大きく変わります。
QANDPADとTategumiはどう違いますか?
ANDPADは施工現場の管理(職人スケジュール・施工進捗・検査記録)を中心に設計されており、主な対象は中規模以上の施工会社です。施主への設計料決済機能は提供していません。TategumiはQRコードで施主と接続するLINE連携・クレジットカード/PayPayによる設計料の当日入金・インボイス制度準拠の適格請求書自動発行・電子帳簿保存法対応アーカイブを一体で提供する、一人の建築士事務所向け業務OSです。対象規模と機能の重心が異なります。
関連
TategumiはANDPADとは異なり、設計事務所の業務ループ — 施主とのLINEやり取り、見積・請求書の発行、カード/PayPayでの設計料受け取り、工事監理記録、コンプライアンス対応 — を一つのOSでつなぎます。月額7,980円、初期費用・最低契約期間なし。